秋といえばイチョウの木。
「銀杏」と書いて「イチョウ」と「ギンナン」、2通りの読み方があることに気づき、へーっとなりました。
今日は、そのうちの後者。
ぎんなん狩りに行った話です。
ある日お隣さんのお誘いで、15分後に決まったぎんなん狩り。
何も知識もないまま、言われるがままに準備をして支度をして家を出るのでした。
服装
においがついてもいいように、すぐ洗えて汚れてもいい恰好で行きましょう。
・帽子(洗えるものがお勧め)
・汚れてもいい長袖・長ズボン
・長靴
・ゴム手袋(できるだけ長くて、使い捨てできるもの。実を触った時のかぶれ防止のため必須)
持ち物
・40リットルのビニール袋、または米袋(お持ち帰り用)
・バケツ(採った実を一旦ためておく用。後で袋に入れます)
・虫除けスプレー、虫刺されの薬(秋の蚊は大量かつ強いです)
・飲み物
10粒くらい食べれたら嬉しいな、という気持ちで参加した素人。
袋…大きくないか?と思いつつも、車に乗せてもらうのでした。
いざ現地へ

収穫の様子
10月下旬。日差しはあるものの程よく涼しい日でした。
その分蚊も多く、前日までの雨でやや足元は湿っていました。
ぎんなんの実を取るために育てられるイチョウの木がある、というお話を聞いてびっくりするのでした。

地面には、びっくりする量のオレンジ色の実が!触るとブヨブヨしています。
想像以上の量にびっくりしながら、これらをひたすら集めていきます。
殻からぎんなんを食べたことがある方は、分かるにおいかもしれません。
米袋いっぱいになるまで集めた猛者もいらっしゃいました!
下処理
さて、ここからが大変!
ぎんなんの可食部は、種の殻を剥いた中身。
強烈な臭いを放つ果肉を外し、きれいに洗い流す作業が必要です。
今回、控えめに頂いてきたとはいえ大型ごみ袋の底を埋め尽くすくらいの量はありました。
さすがに、この量を家で処理するのはにおいの面で厳しそうでした。
① 作業した場所
田んぼ地帯にある、家の畑近辺。
隣にある川の水を使うこと狙いでしたが、汲み上げるほどの水深はなく…
父に直接長靴で川にインしてもらいました。
農家出身者強い…!
② 用意したもの
・実の入った巨大ビニール袋(ぎんなんの果肉を踏み潰す用)
・もう一枚巨大ビニール袋(踏み踏みして破れた袋のカバー用)
・手袋(かぶれるので引き続き必須)
・育苗トレー
・バケツ
育苗トレーというのは、こんな感じの大きなかご。
百均に売っていることもあります。
農家の方で空いてる野菜コンテナがあれば、そちらの方がいいと思います。
要は、大量のぎんなんの実を洗えるかご状ものがあればいいです。
③ 果肉を外す
まずは、アスファルトの道路上で巨大ビニール袋に入れた実を踏み潰していきます。女性がぽこぽこ踏みつけるくらいでは殻は壊れないので安心です。
袋が破れて果肉の汁が出てきたので、慌てて持ってきたジョウロで洗い流していきます。
④ 種を取り出す
ここでいいタイミングで帰ってきた父。
家族3人がかりで、手作業で種を取り出してはカゴに放り込んでいきます。
集中するあまり、目に飛ばさないように十分注意していきます。
取った果肉はそのままビニールを二重に重ねて燃えるゴミへ。収集の人ごめんなさい!
⑤ 川でざっと種を洗う
ここからが問題の川フェーズ。
水深10センチほどの川の中に、種の入ったカゴごと父がイン。
もちろん農業用の長靴装備です。
手でこすりながら、ざっくりと種についた果肉を洗い流してもらいます。
(手袋をお忘れなく!)
地域で管理している用水だから許されたものの、一般の河川でこれをやるとにおい大変だろうな…と思いながら見守るのでした。父ありがとう。
⑥ 家で種を一つずつ洗う
やっと家に持ち込めるくらいのにおいになった種。
裏庭の流し台でバケツに水を溜め、せっせと一つずつ最終洗いをしていきます。
このフェーズだけで1時間半。最終的に100個以上のぎんなんを生産してしまいました。ひょええ…
⑦ 天日干しで乾かす
綺麗に果肉を落としたカゴに戻し、乾くまで1日ほど干していきます。
聞いたところ、カラカラにしなくても大丈夫で、ある程度の所で家に入れて保管するそうです。
我が家は、段ボールの中に新聞紙を敷いた所にザラザラと入れておきました。
⑧ 封筒に入れてレンジでチン
ここまでお疲れさまでした!いよいよ調理です。
① 封筒にぎんなんを殻ごと20個ほど入れて、口を折って封をする
②レンジで1分弱チンする(うちは600Wですが、加減を見て調整)
③殻と薄皮をむいていただきます
こんな道具があると便利です。大量にむくと熱いし、爪周り痛くなってくるので…!

新鮮なぎんなんは翡翠色をしていて、もちもちな食感が素敵です!
塩をふっておつまみにするもよし、串刺しにしておでんの実にするもよしです。
ただ、アクの強い食べ物らしいので食べ過ぎには注意です!
猛者の方は、非加熱のまま薄皮をむいて冷凍保存するらしいです。
大変そうだけど、すぐお料理に使えるのはよさそう!
揚げぎんなんってお菓子もあるんですね~、美味しそう。
まとめ
今回、記事を書くにあたって皆さんにお伝えしたいのは3点。
・ぎんなんの量・臭いは想像以上
・大量の場合、下処理にガチ農家レベルの装備が必須(大型のカゴ、自由に使える川などの水辺)
・実を扱う時は手袋必須(かぶれます)
大量にいただいた場合、家で処理するのは不可能なレベルのにおいがします。
なかなかないことだと思いますが、もしぎんなん狩りに行くことがあれば
・自宅の敷地外で処理できる場所があるか
・処理の方法、または誘ってくれた人と一緒に作業させてもらえないか
を確認できると安心かと思います。
大変でしたが、珍しいことをさせてもらい、面白い体験ができました!
お誘いくださったお隣さんとぎんなん畑のオーナー様、ご一緒してくれた方に感謝を。





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